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どうも!引き続きPush6700の映画評のサイトを見ていただき、ありがとうございました。

私は以前goo映画さんに、daiyal6700というニックネームで投稿させていただいていた者です。

ご存じのとおり、goo映画さんはなくなってしまいましたが、goo映画さんで個人的にやっていた、DVD・TVで見た映画・名作と思う洋画・名作だと思う日本映画駄作だと思う映画、という仕分けが好きだったので、自分のサイト作って残すことにしました。

もし書き加えたい映画があれば、これからも追加していく予定です。

また、特別編として女優さんが魅力的だと思う映画を集めたページを作ってみました。

空気を読まず、書きたいことのみ書いているレビューなので、参考になるかどうかわかりませんが、少しでも共感していただければ幸いです。

Push6700の映画評/名作だと思う洋画

リメンバー・ミー   評価90点  2018/3/20  

昔は日本でも、常時ご先祖様の写真を飾ってあったけど、今はあまりみかけなくなった。

最初に『アナと雪の女王・家族の思い出』というのをやるんだけど、これがひどかった。
しかも長くて、わけがわからない。
なんで元の映画が大ヒットしたのか未だに不思議。
これなら別の短編つけるか、何もやらない方がよかった。
本編ではメキシコにも日本のお盆みたいな習慣があるのを初めて知ってまず興味を惹かれた。
映画を見る限り日本のお盆とそっくりで、キリスト教圏にもこういうのあるんだと思っていたら、キリスト教というよりも地元のアステカ文明の方の影響が強いらしい。
ディズニーピクサーのアニメには珍しく、メキシコの街並みがリアルに表現されていて、メキシコに旅行に行った気分になった。
そして死者の国と現世は橋でつながっていて、ディズニーシーの橋を思い出した。
入り口もディズニーランドの入り口のようで、死者の国自体もディズニーランド感がすごくて、いずれ本当にできるだろうけどディズニーランドのアトラクションのようだった。
死者の国なのにすごく楽しそうで、行ってみたいような気になった。
登場人物的には、少年が主人公なんだけど、少年というよりも死者の国の住人に感情移入してしまった。
題名の通り「リメンバーミー(私を忘れないで!)」と言いたくなる感じで、かなり泣けるストーリーだった。
この映画は子供というよりもたぶん大人、それもかなり年配の方にうけそうな気がした。
(実際、劇場で隣の席に座っていたおじさんは気持ち悪いくらい号泣していた。)



この映画では家に飾ってあるご先祖様の写真がすごく重要なアイテムになっている。
昔は日本でも、常時ご先祖様の写真を飾ってあったけど、今はあまりみかけない。
昔は世の中が全体的に貧しく一人で生きていくのが困難なため大家族が多く、家族は助け合って生きるみたいなことが普通だった。
家族のために頑張った先祖は敬われていたけど、今はどうなのかな?
世の中豊かになって、一人でも生きていける個人主義の時代だから核家族化し、助け合って生きるという感じはない。
先祖も余程の財産でも残してくれない限り敬われないと思う。
物質的には確実に豊になったのだろうけれども、精神的に豊になって幸せになったのか疑問。
この映画で主人公がミュージシャンになりたいと言いだした時に、絶対駄目だと反対され、自作のギターを壊されたりして、ずいぶん理不尽な家族だなと最初思ったけど、あながち間違ってないのかもしれない。
靴職人の子は靴職人になるというのが一番いいような気がするし、そうなれば家族も先祖も幸せなんだろうと思う。
ミュージシャンに挑戦となると成功する確率はかなり少ない上に、成功しても失敗しても家族の絆を大事にしたり、先祖を敬う気になるのかどうか疑問。
他の家族も、それなら自分も好きなようにやらしてもらうみたいなことになって、バラバラになりそうな気がする。
この映画はその辺のところを行きつ戻りつしながらストーリーが進んでいき、見る人にいろいろ考えさせながらも、第一級のエンターテイメントにもなっているところが素晴らしいと思います。


アルゴ  評価90点  2019/2/4

アメリカ映画なので普通はアメリカの人を応援するけど、この映画の場合はイランの人を応援したくなりました。



米国のアカデミー賞は、昔は信用していたけれど、今はほとんど信用していない。
結局、仲間内の利害関係や、誰が好きか嫌いかレベルの人気投票の結果出てくるもので、純粋に選ぶものではないような気がする。
でも本作は面白かった。こういう社会派のエンタメ系の作品は大好きです。
映画後半の脱出劇は、ハラハラドキドキで、緊張感がすごかった。
本作を見ていたら、パニック映画の「ブラック・ホーク・ダウン」(ソマリアで、米軍の攻撃用ヘリが、敵地のど真ん中で墜落する話)を思いだした。
「ブラック・ホーク・ダウン」では米軍を応援していたけれど、本作はなんとなくイランの人を応援したくなった。
時代が違うけれど、イランの人はえらいと思う。
肝が据わっている。
北朝鮮やシリアが米国に対抗しているのは、現体制を守りたいからだけれども、当時のイランの人は違うような気がする。
組織化されたテロリストが、自分の主張、あるいは金のためにやっているわけでもなく、純粋に米国を憎んでいる感じがする。
でなければ、デモの延長で、米国大使館を乗っ取れる訳がない。
他の国ならいざ知らず、米国大使館。
時代が違うので、当時のソ連とのパワーバランスとかいろいろあるだろうけど、普通だったら海兵隊の特殊部隊とか、ネイビーシールズとかが出てきて、皆殺しにされるところ。
悪くすれば、米国が国ごと攻め込んできて侵略される。
米国に常に土下座で、「何卒よろしくお願いします。」と言うしかない国の国民にとっては、よくやったとしか言いようがない。
日本でも、入ったことはないけれど、アメリカ大使館は最も警戒の厳しいところで、周りに日本の警察官が大量にいるし、不法侵入でもしようものなら、問答無用で瞬殺されそうな雰囲気がある。
右翼や左翼の人が、アメリカ大使館の前で抗議しているのも、ほとんど見たことがない。
ちなみに中国大使館は、なぜか入ったことがあるけど、意外なくらいフレンドリーでびっくりしました。
「アメリカとCIAは世界最大のテロリストだ。」という本作のイランの人のセリフは名言だと思う。


インサイド・ヘッド  評価95点  2015/7/27  

感情移入どころか、脳内移入できました。これだけの映画なら、掟破りのバッドエンドの方がよかったような気がしました。

頭の中はどうなっているんだろう?といつも思っていた。
個人的な悩みなのかもしれないけど、何十年も前のいやな想いや、悔しかったこと、恥ずかしかった思い出が、突然フラッシュバックしてくる。
よくそんなこと覚えているなと、自分でも感心するくらいの些細なことまでフラッシュバックしてくる。
当然その度に、自分を責めたり、いやな想いをする。
何で、今更、いやな想いをしなければならないのだ、といつも思っていた。
だいたいネガティブな思い出が多いけれども、ポジティブな思い出もあったはずなのに、思い出せないし、忘れている。
絶対おかしい。
他の人の頭の中はよくわからないけど、きっと逆。
いい思い出をとっておいて、いやな思い出は忘れていて、いつも楽しいポジティブな人生をおくっているはず。
正にこの映画の、初めのところのライリーの状態です。



ライリーの頭の中では、最初にヨロコビが生まれ、後からいろいろな感情が生まれてくる。外部の環境もよく、優しい両親と、何不自由ない生活。友達にも恵まれ、趣味のホッケーもうまくいっていた。頭の中では、ヨロコビが仕切っていて、いい思い出ばかりボールに入れて保管していた。そんな時、突然、父親の仕事がうなくいかなくなり、サンフランシスコに引越すことになる。外部環境は、急激に悪化し始める。頭の中ではカナシミが、急にいい思い出のボールに触ろうとし始める。カナシミが触るといい思い出が、悲しい思い出に変わってしまうのだ。やめさせようとするヨロコビはもみ合ううちに、特別ないい思い出のボールと、カナシミともに、チューブに吸いこまれ、広大な記憶の倉庫に飛ばされてしまう。仕切っていたヨロコビを失った司令部はパニック状態。現実と相まって、外部環境はどんどん悪化していく。ヨロコビ達は、ライリーが子供の頃想像していた怪物ビンボンと出会い、3人で協力して司令部へ戻ろうとするのだが・・・?

初めは自分とは関係ない普通の人の頭の中の話だったのが、どんどん自分の頭の中の状態に近づいてきて、自分の頭の中は、こんな感じなのだろうと思わせるところが凄い。
特に現実世界とカットバックさせながら、数々の記憶の島が、次々に崩れ落ちていくところが最高だった。
まるで日本映画の名作、『砂の器』のファーストシーンの様だった。
この辺はアニメでしかできない表現なので、比べられないけど、もしかしたら超えていたかもしれない。
アニメだから、結局最後はハッピーエンドになってしまうのだけれども、ここまでやったら、掟破りのバッドエンドにした方がよかったような気がした。
カナシミの役割って何だろう?
個人的にはこの映画の結論とはちょっと違う意見ですが、見る人がそれぞれ考えた方がいいと思うような、すごく深いストーリーでした。
吹替版でみたのですが、残念だったのは、挿入歌。
最初のドリカムの歌はいらない。
最初見た時は、なんだこれ?失敗したか・・・?とすごく不安になった。
エアロ・スミスやボストンの歌が聞きたかった〜。



*なんとなく『脳内ポイズンべりー』に内容が似ている。異色のアニメだし、時期的に微妙。でも、内容的にはこちらの方が数段上でした。

マッドマックス 怒りのデス・ロード  評価95点  2015/6/22  

前のシリーズよりMAD(狂気)のレベルが桁違いにアップしていた。MADMAXでしか見られないMADなアクションが素晴らしいです。

凄い映画です。この映画見たら、しばらく他の映画を見ても面白くなくなると思います。
伝説のアクション映画「マッドマックス」の30年ぶりの続編。
「マッドマックス2」(ザ・ロード・ウォーリアー)のリブート版と言った方がいいかもしれない。
長い時間がたっているけど、世界観とか、設定、連続性はまったく崩さず、新しく作り直しているところが凄い。
まったく変える必要がない、あるいは、変えたら「マッドマックス」ではなくなるくらいのオンリーワンの映画だから、ということだと思う。
前のシリーズと違うところは、マッド(狂気)のレベルが桁違いにアップしたところ。
正にマッド(狂気)マックス(最大限)という感じでした。



荒野を放浪していたところを、イモータン・ジョー(ヒュー・キース・バーン)の一味に襲われ、捕まってしまったマックス(トム・ハーディ)。連れていかれたのは、イモータ・ンジョーが全てを支配する王国だった。部下のウォーボーイズは放射能に侵されており、輸血が必要。マックスは輸血用の人間として扱われる。そんな時、敵の砦を攻撃しに行った女戦士フュリオサ(シャーリーズ・セロン)率いる部隊が、突然進路を変えた。フュリオサはジョーを裏切り、ジョーの女を連れ、ウォータンクで生まれ故郷に逃げるつもりらしい。それに気づいたジョーは自らの軍団を引き連れ、すぐに後を追った。その軍団の車に、マックスも乗せられた。フュリオサ達の乗ったウォータンクは、他の勢力のの支配地域に侵入。ジョーとフュリオサ、そしてその他勢力との戦いが始まった。戦いのさなか、混乱に乗じてなんとか逃げ出したマックスはフュリオサと共に逃げることになるが・・・?

最初の、設定説明的なところは少しだけで、その後は、最後までひたすらバトルが続く。
凄いスピードで、見る人をどんどん引っ張っていき、まったく飽きさせない。
マッドなキャラと、マッドなマシンが次から次に出てきて、しかも一つ一つがきちんと立っているところに感動。
一番素晴らしいのは「マッドマックス」でしか見られない、マッドなアクション。
しかもこのアクションを、CGをほとんど使わず、スタントマンがやっているというのは超マッド。
どうやって撮っているのわからないけど、命知らずの気の狂った人としか思えない。
本当に看板に偽りなしで、これぞ「マッドマックス」という感じで、何十年も同じような映画がなかった訳がわかるような映画でした。
ストーリーには直接関係ないけど、「希望は持つな、心が折れたら、マッド(狂気)しか残らない。」というマックスの台詞がよかった。
マッドな現代社会を生きるには、この心構えが重要かも?

GODZILLA  評価90点  2014/7/29  

素晴らしい映画でした。ハリウッドでの新シリーズなのだから、日本のシリーズをリスペクトし、尊重して作ろうというのであれば、新しいと設定でもよいと思いました。

全部見ているけではありませんが、”ゴジラ”のシリーズは割と好きで、一作目から最新作まで、それなりに見ています。
現在あまり評価高くないので、また、トカゲ的なものが、ちょっとだけ出てくるものかな?と思っていました。
でも見てみたら、超本格派の”ゴジラ”、これぞゴジラ映画だと思いました。
この映画作った人に、感謝したいような気分になりました。
素晴らしい映画です。
オリジナルの”着ぐるみ”と”模型”もそれなりに味があるし、いいと思うけど、ものすごいお金のかかっているCGで、オリジナルに近いものを見てみたい、という夢をかなえてくれました。
それに、米軍の武器や装備も本格的、やっぱり自衛隊より、米軍と戦った方が面白いです。
空母や核兵器がそのまま問題なく使えるので、自衛隊よりいいと思います。
”ゴジラ”はその時代の社会問題をうまく絡めるのもパターンだけれど、福島原発、東日本大震災や津波、原発処理施設等の原発問題を絡めているところが本格的。
時事問題ではないけれど、過去の米軍の広島への核攻撃、ビキニ環礁での水爆実験などもつっこんでいた。
ビキニ環礁での水爆実験が、オリジナルでは、誕生の理由なのだけれども、ゴジラを殺すためのものだったという設定も、人間は自然には勝てないという、人間の無力さを表していて、本作のテーマと重なっており、よかった。
ゴジラのことを、「神」と言っているところもいい。
日本人の神のイメージは、”自然”みたいなもので、本来こういう感じ。
でも西洋では違うから、すぐ「モンスターだ」と否定している。
西洋では、自然は人間の下にあるものだけれども、日本では自然は人間の上にくるもので、その辺もきちんと映画に入れて問題定義していた。
ゴジラの他に”ムートー”という怪獣が出ていて、ゴジラ、ムートー、米軍の、バトルに次ぐバトルで、大満足でした。
あまりゴジラが出ていないという意見もあるようですが、私の印象としては十分出ていて活躍しおり、特に不満はありませんでした。
ゴジラとムートーの設定が、オリジナルと違い、一部入れ子になっているけれども、この映画に関してはいいと思う。
オリジナル原作のテーマも、はずしていないし、本作のテーマもはずしていない。
それに最初の部分の、両方とも姿を現していない段階で、ムートーなんだか、ゴジラなんだかわからなかったので、いろいろ想像できて面白かった。
でも、敵の怪獣”ムートー”が、能力はいいと思うけど、なんだかエイリアンぽいのが残念。
もっと怪獣っぽいデザインで、悲しい誕生ストーリーなどをつけてくれたら、尚よかったと思う。


セブンティーン・アゲイン   評価95点   2014/5/1 

外国の話で、完全に作り話だけれど、この作品の主人公と同じく、まるでダメなオッサンとしては、かなり考えさせられた。

久々に映画っていいな、と思った作品でした。すごく面白いし、笑えて、感動する。
それでいて、すごく考えさせられるし、テーマ的にすごく深い。
内容的には、マダオ(まるでダメなオッサン)が、17才に戻ってしまうという話で、過去の作品ではトム・ハンクス主演の「ビッグ」の反対のストーリー。
タイムスリップ物や、夢の中でとか、若い頃の夢よもう一度的な物を含めると、よくありがちなストーリーといえなくもない。
でも、他の作品はどこか他人ごとみたいな感じで、面白いとは思ったけれど、特に何も感じなかった。
外国の話で、完全に作り話だけれど、この作品の主人公と同じく、まるでダメなオッサンとしては、かなり考えさせられた。
ありえないけれど、もし自分が17才に戻ったら、どうするか?どうなるのか?と考えた。
この映画のようにザック・エフロンみたいな顔で、高校バスケの花形スター選手、女の子にモテモテで、もう少しでNBAにいけたというのなら戻りたいけれど、自分の高校時代は真逆の感じで、いい思い出がないので、この映画の主人公役のザック・エフロンの親友のように、あまり戻りたくない。
いまさら「アフロ田中」とか「ボーイズ・オン・ザ・ラン」やる気にもならない。
あの時、ああしていればよかった、こうしていればよかった、という結果論的な後悔はけっこうあるけれど、世の中ひとつが良くなれば、ひとつは悪くなるし、その逆もしかりで、全部がよくなることはなく、まさにことわざの「塞翁が馬」みたいな感じで、別の選択がよりよい結果を招くとも限らない。
すごく幸運になるとか、イケメンになるとか、金持ちの家の子供になれるとか、特別な才能を持てるとか、設定が変わるのなら、多少違うのだろうけど、今のまま若くなっても、あまり変わらないかもしれない。
現在ならいろんな経験(主にあまり思い出したくないようなことが大部分)をしたおかげで、自分の正体が、かなりわかっているから、今のまま若くなれるのなら、一度目よりも幸せに生きていく自信はあるけれど、自分は自分だから、結局、同じようなところに納まりそうな気がする。
他の人は、自分の意思や、選択や、努力で、どんな環境であろうと、どんな道でも切り開いていけて、なりたい自分になれて、幸せというゴールにたどりついて、一生そこで暮らしていけるのかもしれない。
でも、特別な個人の問題かもしれないけれど、自分に関して考えれてみれば、それは無理だし、できない、と言いきれる。
生まれつきの運命のようなものって、あるような気がする。
なんとなく「砂の器」(原作でなく、映画版)を思い出した。
本作ば、ありえない、ばかばかしようなコメディーなんだけれども、ある意味名作日本映画「砂の器」よりも、表現しているテーマは深いような気がするのは、私だけなのかな?
関係ないけど、「モテキ」の原作者の人が某少年誌に書いていた、「アゲイン」って、梅図かずおさんの「アゲイン」(老人が若くなる話)をパクッたのか?と思っていたけど、こっちのパクリなのかな?


キャプテン・フィリップス  評価90点 2013/12/8 

久々に、見て面白かったと思えるパニック映画でした。テーマもかなり深いと思います。

久々に、見て面白かったと思える、パニック映画でした。テーマもかなり深いと思います。
本格派のパニック映画と思える映画は「アンストッパブル」以来かもしれない。
「アンストッパブル」は、テーマ的なことはあまり入っていなかったけど、この映画は、けっこう深いテーマが入っている。
CGはほとんど入っていないけれど、その分緊張感と現実感はすごかったです。
やっぱり天下のハリウッド映画は、CGや3Dでお茶を濁すような映画ではなく、これくらいやってもらいたいです。
今は自分達が生きてきた時代と変わってしまった。今までは真面目にコツコツやれば認められた。だけれども今はなんでも「速く、安く」のサバイバルの時代だ。
というような冒頭の奥さんとの、自分達の子供の就職を心配するような、なにげない会話が重要な伏線であり、テーマでした。
よくわからないけど、ソマリアの海賊も、こうなったのはアメリカのせい、といえなくもない。
確か昔、アメリカはソマリアに軍事介入していたけれど、資源もないし、メリットないから、撤退したような気がする。
その後、さらにメチャクチャになったような・・・?
その辺の背景は、特に説明はないけれど、トム・ハンクスの演技で、全て表現しているところがすごいです。
フィリップス船長は、海賊に対しても、すごく真面目で真摯な態度をとる。
自分や船員を守る為、嘘をついたり、逃げようとするけれど、海賊をやっつけようとはしない。
いろいろ的確なアドバイスをしたりしてすごく親切。(結局、親切があだになったけど・・・。)
普通、やっつけようとして、「ダイハード」や「沈黙の戦艦」みたいになりそうだけれど、そうはならなかった。
内容的には「ポセイドンアドベンチャー」プラス「ブラックホークダウン」プラス「ネイビーシールズ」みたいな感じでした。
でも、実話だからしょうがないけれど、「ネイビーシールズ」はよけいだったかな?
シールズが出てきたら、しゃれにならない。
映画で見るだけだけれど、いつもヘリや飛行機からパラシュートで戦地に降りてきて、皆殺しで終わり。
シールズが来るということは、あの場合、なんとか助けるために、やるだけはやるけど、人質は殺されてもしょうがないということだろうと思った。
アメリカはいつも人権、人権と言っているくせに、いざとなったら人権など無視。
日本だったら、お金はいくらでも出すから、命だけは助けてくれということになりそうです。
それも情けないけど、人質は死んでも、ターゲットは絶対に殺すいうのも怖い。
フィリップス船長も、それがわかっていたような最後でした。
アメリカって、いつもそうだけど自分からケンカ売っておいて、向かってきたら被害者面してたたく、みたいなことを繰り返してきたような気がする。
資源の確保や、国の利益、軍事産業のことを考えると、無理やりケンカせざるをえないのかもしれないけど、それはないだろうと思うことがあります。
「速く、安く。」ということだと、正面から戦争をするというより、ネイビーシールズみたいなものを使って、向かってくるやつを殺すのが、今のところ一番手っ取り早い。
でも、アメリカにとって、もっといいものがあります。
安いかどうかは別として、無人のロボット兵器。
速いかどうかは別として、日本の自衛隊。
日本の自衛隊は、アメリカにとっては、利用できれば最高にいいもの。
武器は買ってくれるし、アメリカ人は死なない。アメリカに対する国際的な非難もかわせる。
しかもアメリカの経費負担はゼロ。タダで戦争できる。
これを利用しない手はない。絶対狙っているはずです。
日本はサバイバルできるのかな・・・?


人生の特等席  評価90点   2012/11/23

イーストウッド監督作品とは作風がちょっと違うけど、俳優クリント・イーストウッド+エイミー・アダムス+ベースボールドラマのいい映画でした。

本日に見に行きましたが、「エヴァンゲリヲン」はたくさん観客が入っていたみたいでしたが、この映画はガラガラでした。
よけいなお世話ですが、内容はすごくいい映画なので、見た方がいいと思います。
イーストウッド監督作品とは作風が違うけれども、「グラントリノ」みたいに老いのテーマが入っているし、親子愛のストーリーにも感動。
それに加えてエイミーさんの恋愛映画的な要素もあり、こちらもうまくできていました。
それだけでなく、「マネーボール」のセイバーメトリクス理論に対抗するようなベースボールドラマにもなっていて、いろいろ盛りだくさんで大満足でした。
エイミーさんは「魔法にかけられて」を見て以来のファンで、いろいろな出演作を見ていますが、コメディー・シリアス・ファンタジー・ミュージカル・恋愛と、どんな役でもできる器用な人で、すばらしい女優さんだと思います。
それに対してイーストウッド氏は、この映画でも若い頃の映像が出てきますが、どんな映画でも「ダーティー・ハリー」のハリー・キャラハンで、逆の意味ですごいと思いました。
個人的には、監督しているだけの作品より、主演映画の方が好きです。
できれば、「ダーティー・ハリー6」が見てみたいです。


TIME/タイム  評価90点   2012/7/23

日本は「ライアーゲーム」で、他の国は「タイム」?。タイム・イズ・マネーというより、マネー・イズ・ライフタイムということだろうと思った。

ライフタイムゲーム。
どんな手を使ってもいいので、ライフタイムを奪い合っていただきます。
途中でライフタイムがゼロになって死んだ人は負けです。
たくさん集めて、生きている人は勝ち。
ライフタイムは、ゲームの途中でもお金の代わりに使うことができます。
尚、ゲームはもう始まっていますので、途中参加の人は状況によって、かなり不利になることがあります。
それではゲームスタート!!
そんな感じで、「ライアーゲーム」のテーマ曲が聞こえてきそうな映画だった。
ただ違うのは、全国民が参加していることと、時には暴力的な手段もアリで、命がかかっているところ。
当然、よりきびしいことになるので、その分映画の内容は面白かった。
この映画を見て、日本の現状と、世界多くの国の現状との違いを考えさせられた。
日本の政治家を見ていると、「これはライアーゲームだ!うそをついて何が悪い?」という感じで、国民からマネーを奪い取ろうとしている。
外国からはバカにされまくっていて、某国からは「外交は子供の遊びではない!」とまで言われる始末。
上がそんな状態だから、民間も外国にやられ放題、とられ放題。
それでも全体的には、まだ余裕があって、マネーとライフタイムはなんとか別になっている。
でも世界の多くの国の大多数の人々は、病気になっても医者にかかれないのはもちろんのこと、貧困、飢餓、暴動、テロ、内戦といろいろたいへんなところが多い。
マネーが十分にあって、皆それなりに暮らしていければ、基本的にこんなことにはならないはずで、マネーの量がライフタイムの長さになってしまっている。
日本は「ライアーゲーム」で、世界の多くの国はこの映画「タイム」のような世界なのだろうと思った。


X-MEN:ファースト・ジェネレーション  評価 90点   2011/6/11

おもしろかった。意外な傑作でした。

X−MENシリーズは、正直言って、見ているのか見ていないのか、覚えていないシリーズです。
初めにさかのぼるやつは確か前やったよな?いいかげん前向きになってほしいよ、くらいの気持ちで、お金のかかっているCGや、特殊能力によるバトルを期待して、見に行きました。
行きつけのシネコンでも、終わりかけた映画がかかっている、一番小さいスクリーンで、観客もまばらだったので、これは公開初日にして終わったな、と思っていました。
でも、映画が始まると、意外や意外、なにこれ?X−MEN?間違えたかな?くらいの本気度でした。
期待していた派手なCGや、特殊能力によるバトルは期待以上だったし、全然期待していなかった、ストーリーや演出も素晴らしかった。
ナチスの強制収容所のシーンや、キューバ危機などが盛り込まれていて、単なるヒーロー物を超えているし、チャールズとエリックの出会いと別れ、友情が素晴らしかった。
特に、チャールズとエリックが出会って、心を通わせるシーンに感動しました。
悪役のキャラクターも、悪そうで、強くて、初めは正義の味方はとても敵わない。
一度負けた後、みんなで特訓して、強くなって再度挑戦するところも少年まんがの黄金パターンのようでよかった。
はやっている某少年まんがも、結局は敵キャラの素晴らしさと、特殊能力によるバトル、および友情が売りだと思いますが、この映画もその辺のおもしろさはしっかり入っていました。
テーマ的にも、ミュータントゆえ、愛されない苦悩みたいなものがよく表現されていてよかった。
特に「そのままでいい。」とか「自分だけだと思っていた。」とか、「ミュータントは誇り。」「本当の自分。」みたいなセリフに共感しました。
キャストも、スーパースター的な人は出てなかったけど、それぞれのキャラにうまくはまっていて、演技もうまくてよかった。
特に女子キャラ、レイブン(ミスティーク)役とエマ役の二人がよかった。
総合的に言うと、かなりいい映画で、レベル高いと思います。
今のところ、この映画の続編が前作で、その続編が一作目になると思いまが、これだと今まで見てなくてもわかるし、次見たければDVD見ればいいし、初めて見る人に、すごくやさしいところも評価できると思いました。


塔の上のラプンツェル  評価 95点   2011/3/19

やっと見られました。すばらしい映画でした。

この映画すごく見たくて、本当は先週見たかったのですが、地震その他いろいろあって見られず、やっと今日見てきました。
ディズニーのプリンセス・ストーリーは名作ぞろいだけど、これもすばらしい映画でした。
3D日本語吹替版で見たのですが、この映画に関しては3D日本語吹替版をお勧めします。
なぜかというと、映像がすばらしいので、字幕はじゃまだし、基本が2Dのアニメは3Dなくてもいいような気がしますが、この映画の場合は、演出と3D映像が深く結びついているところがあるからです。
たとえば、確実に泣ける、無数のランタンが空に浮かび上がるシーンは、3Dで見ないことには、はなしにならないし、ラストの泣けるシーンも、3Dでないとちょっと苦しいかな?という気がしました。
また、ラプンツェルの声の中川翔子さんがすごくうまくて、へたな人だと、その人の顔が浮かんでくるんだけど、まったく中川さんの声に聞こえず、完全にラプンツェルになりきっていたし、歌もうまくて(歌は、違う人のようですが・・・)最高でした。
内容は、笑いあり、アクションあり、ロマンスあり、感動あり、ミュージカル仕立てのシーンもふんだんに入っていて、それぞれのレベルも高く、文句のつけようがありません。
個人的には、ラプンツェルが、魔法の髪の毛という特殊能力で戦ったり、数々のピンチを乗り越えていくところがおもしろかった。
ただちょっと残念だったのは、完全に子供向けなのかもしれないけど、「プリンセスと魔法のキス」や「魔法にかけられて」みたいなメッセージ性というか、主張みたいなものが、感じられなかったとこです。
100点つけようかと思ったけど、その辺がひっかかったので、ちょっとだけ減点させていただきました。


カティンの森  評価 90点   2010/5/31

世の中「カティンの森」だらけ、目のつけどころがすごいと思いました。

アンジェイ・ワイダ監督の作品は、定番ですが「灰とダイヤモンド」「大理石の男」しか見てません。
「灰とダイヤモンド」のレビューでも書きましたが、ものすごくつまらなくて、見るのがたいへんでした。
なぜかというと、映画ができた時には冷戦時代で、当時は反体制とか、抵抗とかは意味があったのかもしれないけど、現在見てみると、まったく無駄な抵抗にしか思えないからです。
でも、この映画はすごく面白く見られました。
内容というより、「カティンの森事件」自体が面白かった。
今更、ナチスドイツだソ連だといってもしょうがないので、歴史の闇に光を当てたいというよりも、影でやりたいことやって、ツケは他人に払わせる、みたいな状態を表現したかったのではないかな?
ナチスドイツだって、今はメチャクチャに袋たたきだけど、完全な善が存在しないように、完全な悪など存在するわけないし、いいところもあったはずです。
そうでなければ、頭のいいドイツ国民が、熱狂的に支持するわけがなく、その辺は逆カティンの森状態になってしまっている。
映画とは直接関係ないけど、現在では、いやになるくらい、この状態がはびこっています。
今問題になっているアメリカ軍基地にしても、アメリカが、日本に基地をおいている本当の理由は、カティンの森的なことであるのは明白です。
それなのに、日本を守ってやっているのだからと、思いやり予算を払わされたり、絶対売ることは許されないアメリカの国債を買わされたりする。
中国だって、日本にたいしては、侵略だなんだと責めて、なにかと自国に有利になるようにもっていきますが、自分の侵略はカティンの森。(北朝鮮だけは、侵略してほしいけど・・・)
韓国の従軍慰安婦にしても、本当に強制連行されて戦わされ、命を落としたかもしれない人からもらったお金は、なかったことのようになっているし、朝鮮戦争の時に従軍慰安婦がいたことはカティンの森。
侵略を謝罪しろと言っているけど、竹島を侵略していることは明らかなのに、絶対に誰も言わない。
リーマンショックを引き起こしたデリバティブにしても、ギリシャショックを引き起こした偽りの財政にしても、カティンの森的な感じがします。
最近の国内では、マスコミが、内閣官房機密費をもらっていた事件。
さんざん政治と金の問題を糾弾しておきながら、自分達のもらっていた内閣官房機密費についてはカティンの森。
日本のかかえている世界一の負債も、年金問題も、原発問題もカティンの森的でわけがわからない。
ポーランドもその後、宗主国のソ連が自ら消滅、資本主義になったわけだけど、前よりよくなったのかな?
カティンの森の大森林地帯になっていたりして・・・・?


プリンセスと魔法のキス  評価 90点  2010/3/13

子供より大人に見てほしい。

面白かった。感動した。
やっぱりCGより、手書きの方がいい。とにかく絵がきれい、色使いがきれい。手書きなのに、3D作品を2Dで見たときのような立体感もあり、あまり昔の手書きの頃の作品を見ていないせいか、絵だけで感動した。ディズニーのアニメ作品の絵は、芸術品だと思った。
内容も、まったくのおとぎ話ではなく、近代のアメリカを舞台にした、現実的なストーリーがベースになっていて、大人も見やすいと思う。
演出はミュージカル仕立て。吹き替え版で見たのですが、普通歌の部分だけ英語になるものが多いんだけど、歌の部分もきちんと日本語の歌詞になっていて、まったく違和感がなく楽しめた。
見る前は、お姫様ものの主人公がアフリカ系というのはイメージが合わないと思っていたが、見てみたら、ストーリーに深く関わっている見事なキャラ設定で、感心した。
サブキャラもいい。
ワニは、ジャズ発祥の地、ニューオリンズが舞台だけにトランペッターで、名(珍?)演奏が楽しかったし、蛍も、単に主人公を助け、盛り上げる役ではなく、最後に感動させる重要なキャラだった。
主人公の幼なじみのお嬢様は、絵柄が一人だけ違っていて、日本アニメ風だったのが、微妙に面白かった。 私が見た時は、映画館はガラガラで、他でもあまりお客さんあまり入っていないみたいだけど、ターゲットが中途半端なせいじゃないかな?
子供は「ドラえもん」になるんだろうし、大人は子供用だと思って見ない。
実際は「白雪姫」の流れを受け継いだ、正統派のプリンセスストーリーで、十分大人の鑑賞に耐えるすばらしい作品でした。
よけいなお世話ですが、大人に見てほしいです。


チョコレート・ファイター  評価90点  2010/2/8

文句なく面白かった。すばらしいです。

文句なく面白かった、すばらしいです。
女性を主人公にしたアクション映画って、容姿中心で、顔やスタイルがいいのはいいんだけど、どうしても格闘シーンが弱くなり、CGやワイヤーでごまかしているのが不満でした。
でもこの映画の格闘シーンでは、全部本当ではないにしろ、本当っぽいところがいい。
特にジージャーの蹴り技は、スピード・キレ・美しさ、どれをとっても満点に近いです。
パンチはあまりなかったけど、これだけ蹴り技のバリエーションを持っていれば、別に気になりません。
しかも、それを乱闘で見せるところがいいと思います。(一対一だと、他の技や、パワーがないと苦しいです。)
そして、あまり武器を使わず、敵を殺さないところもいいです。(武器を使ったら、蹴り技が死んでしまうし、殺したら、蹴り技が見せられない。)
次々と乱闘シーンが出てきて、ジージャーの蹴り技が堪能できます。
「キル・ビル」のまねとか書いてる人いるけど、この映画の場合あまり意味ないと思います。
「キル・ビル」でも「マッハ」でも「アタック・ナンバーハーフ」?でも、どうでもいいような気がします。 基本的にこの映画は、ジージャーの蹴り技と乱闘があれば成り立つと思います。
ただ、後半の「キル・ビル」みたいなところで、日本刀で攻撃してくる敵に対して、意外な物で応戦していたのはすごく面白かった。
見ていてまったく飽きず、一時間半で終わるのはおしいぐらいの映画です。
是非、続編を見たいです。


フルメタル・ジャケット  評価100点  2010/2/7

超傑作(いわゆる傑作の枠を超えた傑作)だと思います。

いろんな意味ですごい映画です。セリフがすごすぎて、吹き替えは不可能、テレビ放送は無理。私の知る限りでは、一度もテレビ放送されていないはずです。
初めて見た時は、放送禁止用語連発のセリフのすごさに圧倒されました。
とにかくゴツゴツしていて、痛いぐらいです。
これ、本当だろうと思わせるすごさがある。
普通は、真実そのままはちょっとできないから、丸く加工したりするものだけど、それやってない感じです。
テーマもベトナム戦争というよりも、戦争全般に及んでおり、イラク戦争の前の映画だけど、イラク戦争思いださせるし、企業戦争や、いじめ問題、体罰問題まで、考えさせられる。
でも、けっして、広く浅くではなく、広くて深い。
三部構成になっているけど、普通の映画三本分というより、数十本分の内容があるような気がします。
それと、キューブリック監督のいつもの華麗な映像と、ブラックユーモア、全編に流れる音楽と効果音がすばらしい。
特にラストの「黒くぬれ」(ローリングストーンズ)はあまりにぴったりな選曲で、この映画全体を表現しており、鳥肌が立ちます。
この部分だけでも、映画一本分の価値はあると思います。 これからもテレビ放送されることはないだろうし、これが好きだと言うと、性格を疑われそうな映画なのですが、私は超傑作(いわゆる傑作の枠を超えた傑作)だと思います。


メリーに首ったけ  評価95点  2009/11/27

男子なら、首ったけでしょう。

私が見たい映画の一つの理想形です。
キャメロンさん、今もきれいだけど、まだ若くて、神のレベルで可愛いです。
キャメロンさんを見ているだけでもかなり楽しめます。
テッド役のベン・スティーラーも最高の演技しています。
映画の最初の方、高校時代に、思いがけなくメリーにプロムに誘われるシーンあたりで、がっちりつかまれて感情移入でき、完全テッドになって見ていました。
その後は、アメリカ映画のコメディーの得意技、下ネタとスラップスティックなギャグ満載で、大笑いできて、テッドの恋のゆくえにハラハラドキドキ、ラストのハッピーエンドで泣かされて、一番最後のギャグで、また笑えました。
パーフェクトです。
でも女性にはお勧めできないかも?
下ネタが多いし、ド派手なキャメロンさんに、感情移入というわけにもいかないと思います。
イケメンと言えば、マッド・ディロンぐらいですが、あまりいい役ではありません。
ラブコメで、多少古い映画ですが、まだ見ていない男性の方でしたら、大推薦したいです。


ポセイドン・アドベンチャー  評価100点  2009/11/23

史上最高の映画だと思います。

私が、今のところ、人生で一番好きな映画、それは「ポセイドン・アドベンチャー」です。
これは映画のビッグバン的な作品でもあり、ブラックホール的な作品でもあります。
どれくらいの映画が、これに影響されているのか、数えたらきりがありません。
「ポセイドン・アドベンチャー」に恋愛を加えれば、「タイタニック」になりますし、最近の作品で言えば、「リミット・オブ・ラブ・海猿」も「ポセイドン・アドベンチャー」そのものです。
変わったところでは、「北の国から」もこれから始まっていると思います。
「ポセイドン・アドベンチャー」に影響されて、「アドベンチャーファミリー」という映画ができ、それに影響されて、「北の国から」ができたからです。
パニック映画の始まりであり、その後のブームを作ったのは周知の事実ですが、私に言わせれば、平凡な日常が、突然、地獄の戦場になるという意味では、「ダイ・ハード」「ブラックホークダウン」「バトルロワイアル」などもかなり影響されていると思います。
アカデミー賞は、特殊効果賞と、主題歌賞しかとっていませんが、いまだになぜだかわかりません。
「ベン・ハー」「タイタニック」以上の作品で、全部門とってもおかしくないぐらいです。
ストーリーはものすごく重厚で、セリフも奥深く、まるで、旧約聖書を読んでいるかのようです。
キャラの多様さ、その描き方も完璧です。
私は何度も見ていますが、毎回ローゼンさんの死ぬところで泣いています。
スコット牧師の死ぬところは、最高にかっこよく、毎回感動しています。
SFXもすばらしく、現在のCGによるもの以上のできばえで、まったく古さを感じません。
私は原作も読んでいますが、映画の方が、断然いいというか、まったく別物です。
「ポセイドン・アドベンチャー2」、テレビのリメイク版、映画のリメイク版も見ていますが、足元にも及びません。
これ以上の作品を作るのは、もう無理かもしれません。
もし、見ていない方がいたら、是非見てください。
個人的には、日本の声優さんが、ものすごく頑張っていて、日本人に合わせているので、字幕版より、日本語版の方が、よいと思います。


グラン・トリノ  評価95点  2009/4/26

なぜ米国アカデミー賞作品賞にノミネートされなかったの?

すごい傑作です。興行収入も監督、出演作あわせて一位らしいけど、内容も最高だと思います。
この映画、なぜ昨年の米国アカデミー賞作品賞にノミネートされなかったのが不思議です。
イーストウッド監督ばかり受賞していては意味がないし、ノミネートすると、なんで最優秀作品賞はこの映画ではないの?という疑問の声が上がるとまずいので、わざとかやの外に置かれたとしか思えないです。
スラムドッグは見ていないのでなんとも言えないけど、これが最優秀作品賞を受賞していてもまったく不思議はないです。
内容的には、ラストは違うけど、イーストウッド監督、主演による「タクシードライバー」といったところです。
ちなみに、マーティン・スコセッシ監督、ロバート・デ・ニーロ主演の「タクシードライバー」が公開された、1976年は「ロッキー」が最優秀作品賞をとっており、「タクシードライバー」はとっていません。
アメリカの批評家、あるいは業界人にはうけない、あるいは気に食わないのかもしれませんが、私はイーストウッド作品(出演作、監督作)の中では、最高傑作ではないかと思っています。
*その後DVDでスラムドッグミリオネヤを見てみましたが、やっぱりグラントリノの方が、全然よかった。たぶん宗教的なことを象徴しているんだろうけど、人生がクイズの答えになってる人なんて、いるわけないだろ、と思った。


魔法にかけられて  評価90点  2008/3/8

すごく楽しい映画です。

この映画の場合、評価とかレビューとか関係なしに、皆さん見に行かれると思いますが、なにも書かないわけにはいかないので、少々感想を書かしていただきます。
一言で言うと、すごくよかったです。
ディズニーの初期のアニメってけっこう好きだったんですが、CG全盛時代で、手書きのものは見られなくなりました。
しかし、この映画には、手書きのアニメが、ちょっとだけではなく、たくさん出てきます。
そして、実写の部分は、ラブコメのようなストーリー展開から、ファンタジーに移行していき、お約束のハッピーエンドに、思わず感動してしまいました。
途中、ミュージカル風の場面も、思ったよりたくさん入っていて、すべてのいいとこ取りになっています。
ファンタジーとかアニメって、現実は違うと思う人もけっこういると思いますが、この映画には「現実は違う」というセリフが、隋所に入っていて、その気持ちも満足させてくれます。
言うことなしです。
私は、吹き替え版で見ましたが、この映画の場合吹き替え版の方が、合っているような気がします。
どんな人が見に行っても必ず楽しめる、すばらしい映画と思います。


或る夜の出来事  評価100点  2007/5/13

こんなにお得で楽しい映画、見たことない。

けっこう古い映画ですが、見たことなくて、最近初めて見ました。
衝撃を受けました。
なんでこんなにお得で楽しい映画、今まで見なかったんだろう、と後悔しました。
北斗の拳風に言うならば,「我が人生に一片の悔いあり!」です。(いっぱい悔いあるけど・・・)
とにかくお得です。0泊3日のラブコメ観戦弾丸ツアーのようなものです。
しかし、内容はものすごく充実していて、けっして薄くなく、例えるならば、「ローマの休日」+「恋愛小説家」+「卒業」+ラブコメ100本分、おまけの観光名所として「風と共に去りぬ」(クラークゲーブル出てる。)ぐらいの価値があります。
台詞もストーリーもすばらしいです。
字幕を読んでいると、光り輝いて見える程です。(クローデット・コルベールの顔も、光り輝いていた。)
70年以上も前の作品なのに、大笑いできます。
チャップリンの映画と比べても、ひけをとらない程です。 そして、泣けます・・・・??
普通に見ていると、楽しいシーンばかりで、泣けるところはないんですが、あまりにもよい映画のため、バスの乗客が皆で歌うシーン、最高に楽しいシーンのはずなのに、なぜかすごく感動してしまい、ホロッときてしまいました。
いい映画って、北斗の拳のラオウ並のオーラが出ていて、触れずに相手を倒せるというか、とんでもないところで、泣けるものです。
この映画、ラブコメとしては、もうこれ以上のものは作れないだろうと言う程の傑作です。
それに加えて、70年以上の時を超えて生き残ってきた、本物の輝きというか、理屈を越えたものを持っている、本物の芸術作品だと思います。


十二人の怒れる男  評価95点  2007/4/24

もしも12人の怒れる日本人男女だったら?

前に一度見たんですけど、最近テレビでもう一度見ました。
何度見てもすごい映画です。
まずお金がかかっていないです。
小さな部屋と役者が12人、少々の音楽だけ、あとはいっさいなし。
こんなの見たことないです。
それでいて、50年後の現代にも通じるすごいテーマがいっぱいつまってる重厚な物語になっています。
民主主義って何?正義って何?真実とは?みんなが思っていることが真実なのか?とか、裁判って何?人が人を裁けるのか?アメリカって何?格差社会、多民族社会において、共通の価値観とは?社会をまとめていくものって何?数えあげたらきりがありません。
それにもまして、私が感心したのは、間違いなく有罪というという印象、めんどくさいから早く終わらして帰りましょうという雰囲気の中、一人だけ無罪を主張した8番(ヘンリーフォンダさん、役名不明、不明なところがすごくいいです。)と8番の主張に影響されて、激しく衝突しながらも、だんだんと最初の意見を変えていく、他の人々です。
アメリカ人てすごいです。
もしも日本人だったら、こういうシュチュエーションで一人だけ無罪主張できますか?
私は、できる人、まずいないと思います。
その場の雰囲気を読んで他人にあわせるか、みんなが言うならしょうがない、目上の人が決めたんだからしょうがない、となると思います。
一昔前なら、「かくなる上は・・・」なんて死を覚悟したりするかもしれません。
そしてもし、日本人だったら、一度口に出して主張したことを、簡単に撤回できますか?
私はできないと思います。これもまた武士に二言はない、なんて自分が間違っていると思ってもひかないでしょう。
もし日本でこれをやったら、人格、能力その他、まるまる全否定される可能性があり、とても怖くて、できないでしょう。
そんなことを考えると、その場の雰囲気や他人に流されず、勇気をもって自分一人、反対意見を述べる人、いろんな背景、いろんな思いがあるにもかかわらず、自分が間違っていると思ったら、あっさりと自分の主張を捨て、変えてゆく、勇気ある人々に感動します。
ところで、2009年から、裁判員制度、始まるらしいですが、大丈夫なんでしょうか?
こういう日本人体質ではとても不安です。
この映画が50年前の作品といううことを考えると、民主主義なんて、100年早いと言われてもしかたないでしょう。
実際私も、ヘンリーフォンダになれる能力あるとは思えないし、リーJコッブになるのもいやだし、「めんどくさいから死刑ということで、早くかえりましょう」になりそうでとても怖いです。


白雪姫  評価100点  2007/3/7

あたりまえと言われれば、あたりまえですけど・・・・

ホームセンターで安く売っていたので、見たことなかったのでDVD買って見ました。
すばらしいです。約70年前の作品とは思えないです。
言わずと知れた、ディズニーの世界初のカラー長編アニメ。
これがなければ、後のディズニーの栄光も、もしかしたら、ピクサーもドリームワークスもなかったかもしれないです。
ですから当然傑作なのはあたりまえですが、見たことない人間にはけっこう衝撃あります。
アニメとしても、ミュージカルとしても、超一級。
古いアニメなので、動きが多少ぎこちないかな?ということはありますが、姫とか、王子様、王女様にかんしては、実在の人間の動きをトレースしたんだろうな、という感じで、すごくリアルです。
よく車の後ろに、一人ではなく、必ず七人の小人飾ってる人(過剰装飾?)いますが、なにを考えているんだ?と批判的な目で見ていましたが、この映画見て、初めて気持ちがわかりました。
これって最近のもので言えば、「ケロロ軍曹」なども参考にしているかもしれないです。
実写化したらすごいの撮れると思います。
グリム童話なので、本当はこわい話ってことになるかもしれませんが、土屋アンナさんあたりの主演で、パロディ、時代劇でどうでしょうか?
見たいな〜、無理ですかね?


ドリーム・ガールズ  評価100点  2007/2/17

この映画に文句ある人、いないと思います。

すごい映画です。こんなすごい映画見たことないです。
私が米国アカデミー賞の審査員ならば、最優秀作品賞に、迷わすこの作品選びます。
ミュージカル映画って、曲が気にくわないと、意外とつまんなくなったりするんですが、この映画は全部名曲ばかり、つまらない曲はないです。
歌も皆、最高にうまいです。特にジェニファーハドソンは最高です。一曲聞いただけで、元をとったような気になります。
エディーマーフィーも、こんなに歌うまいなんて聞いてないです。びっくりしました。お笑い担当だとばかり思い込んでいました。
それから、ビヨンセノウルズ、歌もうまいし、メチャクチャきれいです。私、恥ずかしながらこの映画見て、初めて有名歌手の方だと知りました。
「オースチンパワーズ・ゴールドメンバー」にでていると聞き、もう一度見直して見ました。
フォクシークレオパトラ役ですね。
私は見た当時、ぜんぜん知らず、その辺のアフロのオネエチャンを連れてきて、無茶さして、笑いをとっているんだとばかり思っていました。
当時より、だいぶキレイになって、歌もうまくなったんではないでしょうか?
とにかく、画面も、ステージ衣装も、演出も、ものすごく派手でキレイで、圧倒されました。
まさに、夢の世界。
それでいて、単なるサクセスストーリーではなく、ショウビジネス界の裏などを描いていて、リアルさもあり、ストーリーもしっかりしています。
見ごたえ十分、大満足です。
「ワンナイトオンリー、カモン、カモン、カモン・・・・・・・・・・」がずっと頭の中で、鳴り止まず、離れそうもありません。



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